ウェールズ政府

ウェールズ人の性格について確実に言えることは、現状を変革することを恐れない点でしょう。それは、ウェールズの政治システムを見れば明白です。ウェールズの統治の仕組みは1990年代初めから劇的な変化を遂げました。ここではその概要をご紹介します。

ウェールズは英国(正式名:グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国)を構成する自治政体の一つです。ウェールズ、スコットランド、イングランドに北アイルランドを加えて、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国を形成しています。英国は、欧州連合(EU)の25の加盟国の一つであるとともに、国連を始め数多くの国際機関の加盟国でもあります。

ウェールズは5つのレベルで統治されています。最も地元レベルの地域評議会は、地元のニーズと一部の地域行政を責務とするフォーラムです。地域評議会を組織しているのは、しばしば地方評議会と呼ばれる独立自治体で、地方行政の大半を執行しています。選出された地方評議会議員が、ウェールズ全体で22の行政区画に分かれた各自治体を運営しています。

ウェールズ独自の選出された政治機関を創設する案が最初に浮上したのは、19世紀のことです。以降、ウェールズに向けた固有の政策が導入されるようになり、その傾向は20世紀に入って歴代の英国政権ごとにさらに強まっていきました。1990年代には、スコットランドおよび北アイルランドにおける地方分権化の動きと並行して、英国内にウェールズの自治政府を設けることを支持する世論が高まりを見せます。そして1997年、選出されたウェールズ議会の設立が英国政府の政策として策定されました。1997年9月の国民投票の結果、ウェールズ国民は議会の設立に賛成票を投じました。これに続いて1999年に初の議員選挙が実施され、第一回本会議は同年5月12日に開会されました。

ウェールズ議会の会議は、ウェールズの首都カーディフで行われます。つまり初めて、選出されたウェールズの政治機関によって、ウェールズに関する政治的決断がウェールズ内において行われるようになったのです。議会は、選出された60名の議会議員から構成され、その中からウェールズ政府を組閣する閣僚が任命されます。主席大臣を頭とする9名の大臣から構成されるウェールズ政府は、他の議員の厳格な監査の下、ウェールズの政策および予算優先事項に関する責務を果たします。現在のウェールズ主席大臣は、ロードリ・モーガン議員です。

ウェールズは、選出された40名の国会議員によって英国議会の下院において代表されるとともに、上院(貴族院)においても代表されています。英国政府は、国会議員から選ばれる閣僚によって構成されます。現在もウェールズに関する政策分野の一部は、英国政府が責任を持っています。英国政府の内閣閣僚の一員であるウェールズ担当相が、ウェールズの利権を代表しています。現在のウェールズ担当相は、ピーター・ヘイン議員です。

欧州レベルにおいては、欧州委員会の定める規則、欧州議会および英国などの加盟国を代表する閣僚から構成される欧州連合理事会の法規が、ウェールズに適用されます。ウェールズは4名の欧州議会議員を選出し、欧州委員会の活動を監査しています。欧州議会は、欧州委員会の拠点でもあるベルギーのブリュッセルおよびフランスのストラスブールで開かれます。

  

ウェールズの位置

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